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「ツレちゃんにイラッとくることはないんですか」というご質問を、たまにいただきます。
このブログのコンテンツの大半がツレちゃんにイラッときた思いに満ちあふれているというのに、今さらなにを…などと、思ってしまうワタクシ。

「ツレちゃんにイラッとする」とか「キミツにムカッとくる」というお声をいただくこともあるのでございますが、キミツにしろツレちゃんにしろ、ワタクシなどはリアルでイラッとしたりムカッとしたりしているのですから、読むぐらいいいじゃありませんかなどと思っておるのでございます。

$【漫画】♂♂ゲイです、ほぼ夫婦です-2

最近いちばんイラッとしたのは、「えっ、ベルリンてドイツなの？」と聞かれたこと。
なんでワタクシが、青っ鼻をたらした子どもでも知っているG8諸国ドイツの思いっきり首都名を教えねばならんのか、パートナーとしてはやるせない思いで「じゃ、ベルリンてどこにあると思ってたの？」と、半ギレで訊ねましたらば…

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「しいてあげればロシア…」との回答。
「しいてって…」と泡立つ殺気を噛み殺しつつ、「ああ、こういうのって、ぼやいてもノロケとか仲良しですねとかごちそうさまとか言われちゃうし、共有するのってむずかしいんだよなぁ」とほぞを噛むワタクシなのでございました。

しかし、リスペクトという気持ちがなければ、対等なパートナーシップは営めません。こんなときはツレちゃんのリスペクトすべき点を探して、そこからガス抜きせねばなりません。

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以前、ワタクシが筋肉ゲイ御用達のブランドの「筋肉見せウェア」を、衝動買いしてしまったことがございました。短い袖は腕にぴっちり張りつくほか、リブ編み生地のボディコンシャスなデザインは、ウエストが思いっきり絞られていて「オレは逆三角形の神だ」と言わんばかりの襟付きカットソー。

買ってはみたものの「バリバリのマッチョってわけじゃないし、これはちょっと着て歩けないかも…」と、すっかりタンスのコヤシとなってしまったのでございます。

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いにしえより、筋肉至上主義・マッチョ礼賛が主流のゲイたち。我が家の近所には、そんな拝筋ゲイたちの御用達のジムがあるのでございます。たいしてマッチョでもない中年のワタクシが、筋肉見せウェアなどを着込んで、マッチョゲイとすれ違おうものなら、「視界に入れてません」オーラを浴びまくって脳幹が腐敗すること必至。そんなわけで筋肉見せウェアは封印となったのでございます。

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ところが、ある日。
おでかけから帰ってくると、ゲイ御用達のジムの前で100均に向かう途中のツレちゃんと遭遇しました。よく見ると、ワタクシが封印した筋肉見せウェアを着ているではありませんか。

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筋肉がまったく肥大していないツレちゃんは、ワタクシを見つけるなり「あ、うたちゃんだ」と、袖や腰回りなどすべてがぴっちりしているはずのウェアをパタパタさせて、ゲイ御用達のジムのガラス張りの前を駆け寄ってきたのでございます。

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筋肉至上のゲイシーンにいながら、筋肉がないことにこれっぽちも問題意識がないツレちゃんは、もしかしてもっともマッチョな人なのかも知れない…と、ちょっぴりリスペクトしたワタクシだったのでございました。



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