ベランダから中庭への、ゴミの不法投棄。犯人は舌打ちおばさんに違いないと、確信を持つにいたりましたワタクシ。

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団地の管理事務所に注意してくれと要請いたしましたが…

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「確実に特定できるわけではないので…」とのことで、とりあえず掲示板に「ゴミ投棄禁止」の貼り紙をしてくださるという対応のみになりました。あの舌打ちおばさんが、貼り紙なんかでやめてくれるわけがありません。ゴミの投棄はますます増えていったのでございます。

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憤懣やるかたなく、ワタクシは隣の老人ホームの職員さんにご協力をお願いしに行きました。ワタクシの部屋の窓からは、不当放棄している舌打ちおばさんのベランダを見ることはできませんが、隣の老人ホームからは見ることができます。ついでのときに、たまに3階のベランダに目を向けてくれるだけでも、現場を目撃してもらえるかもしれません。

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舌打ちおばさんの不法投棄による被害は老人ホームにもおよんでいるわけでございますので、協力体制をとっていただけないかと交渉したのでございましたが…

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老人ホームの職員さんはそれほど問題意識はないようで、断られはしなかったものの、積極的に協力はしてくれなさそうだったのでございました。

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落胆しつつ老人ホームを去ろうといたしましたらば、ふと、呼び止められましたワタクシ。

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お散歩に連れていってくれる職員さんと間違って、入居者のおばあさんが声をかけてきたのでございました。職員ではなくとなりの団地の住人なのだと説明いたしましたところ…

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おばあさんは我が家のベランダの花を、しばしば見ていてくれたらしく、ちょっと嬉しかったワタクシだったのでございます。

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あじさいがお好きだというおばあさんに見せたい気持ちもあって、若干伸びすぎてベランダでは手狭になっているピンクのあじさいのほかに、ブルーのあじさいも追加いたしました。

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いままでベランダにブルーの花はなかったのでございますが、ちょっと新鮮な気持ちで、ベランダを眺める頻度が増えたのでございます。

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ある日、ベランダを眺めていて、ふと気づくと隣の老人ホームのおばあさんが、フェンス越しに花を見てくれていました。

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ちょっと嬉しくなって手を振ろうといたしましたら…

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おばあさんが不意に、舌打ちおばさんの部屋のベランダのほうを向きまして…

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すぐに、ラーメンのつゆみたいなものがジャバーっと階上から降ってきたのでございました。

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もうこれで、おばあさんが証人になってくれる。そう思ったのでございましたが、いまラーメンのつゆを捨てたのであれば、容器も捨てるに違いないと思ったワタクシ。

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おばあさんを見ると、まだ舌打ちおばさんのベランダの方向を目で追っていらっしゃるご様子…

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あわててベランダから身を乗り出しますと…

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まさに、舌打ちおばさんがラーメンの容器を投げるところだったのでございます。

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咄嗟に、ものすごい大声を張り上げましたワタクシ…

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「いま、あなたがゴミを捨てたところを複数の人が確認しました。ゴミの不法投棄は、犯罪です。」きっちりと警告を発することに成功いたしました。

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それ以降、様子を見ておりますが、いまのところゴミの不法投棄は一度もありません。

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ワタクシは団地の管理事務所に電話して、伸びすぎてベランダでは手狭になったあじさいとバラを中庭に降ろして、花壇を作らせてほしいと交渉いたしました。

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交渉したところ、花壇はまんまとOKになりました。
これから咲くあじさいや、バラや、お花たちが、我々ファミリーやおばあさんのことをいやしてくれて、舌打ちおばさんがもうゴミなど捨てる気にならないぐらい慰めてくれるといいなと思うのでございます。

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このあじさいが、力を貸してくれました。

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この者たちは、なにも力を貸してくれませんでしたが、いいんです、いいんですww

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