児童館に遊びに行って帰って来たら、工場のおじさんから、ばあちゃんが大怪我をして病院に運ばれたと聞かされました。手が潰れて、骨が見えるほどの大怪我だったと聞いて、非常にショックを受けました。

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もっと小さかった頃から毎日のように、ローラーに近づいてはいけない、挟まれたら手がなくなっちゃうのよと、ばあちゃんに聞かされていたローラーに、ばあちゃんは手を挟まれたのでした。

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ばあちゃんが運ばれた病院に行きたいと母に頼みましたが、だめだと言われました。

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ばあちゃんの手がなくなったら、自分がばあちゃんの手助けをするんだと、いろいろな計画を立てたりして過ごしておりましたが…。

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三日経っても…

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四日経っても、ばあちゃんに会わせてもらえません。

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ばあちゃんのことをよく言っていなかった、母の取り巻きみたいな人たちが家に来ていました。子どもの浅はかな考えで、もしかしたら連れて行ってもらえるかもしれないと思い、ばあちゃんの病院に行きたいけど行かせてもらえないことを話しましたら…

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ばあちゃんは、もう戻ってこないかもしれないわよと言われたのでございます。

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ばあちゃんがいなくなる…そんなこと、考えただけで、穴に落ちていくような気持ちでした。

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ばあちゃんのお見舞いに行きたい、どうしても行きたいと、噴水のように泣き叫びましたらば、月末で多忙を極めていた母は、イライラを爆発させまして…

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おまえが行ったら迷惑なのがわからないのか、おまえなんかなにもできないくせにと怒鳴られてしまったのでございました。

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ばあちゃんの手が本当になくなってしまって、もう二度と戻ってこなくなるのかと思うと、絶望的な気持ちになり、工場の倉庫で大号泣しておりましたワタクシでしたが…

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背後から、声が聞こえてきたのでございました。

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もちろんそれは、藤沢青年の声だったのでございます。

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ハチ兵衛は人間だけじゃなく、猫にも添い寝王子です。

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