キミツの店のフラワーデザイナーさんが急病のため違うデザイナーさんにアレンジメントをお願いしていたときのことですが、このデザイナーさんは家柄がいいのがご自慢の殿上人さまだったそうなのでございます。

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家柄がいいのはどうでもいいけれど、お花をリクエスト通りに活けてくれないのが困りもので…

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彼女のことを面白がっていたキミツは、最後にもう一回だけ彼女に依頼したいと言ったのでございました。

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やってきた彼女は、さっそく家系の話をしはじめまして…

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キミツ家のご先祖の話を聞いてきたのでございましたが…

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それは、自分の先祖にビッグネームがいることを自慢したいがためのフリだったのでございました。

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彼女は、「もうお宅のデザインはやりません」と言って帰って行ったそうなのでございます。

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